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2012年8月

2012年8月31日 (金)

新司法試験結果発表で注目していること

9月11日は、いよいよ新司法試験の発表です

ミクシーなどでやりとりしていただいた方々はみんな受かってほしいし、受かると信じています。

その上での注目はやはり
①全体合格者数と②予備試験合格者の成績です。

まず①について。
司法試験には法曹の資格試験と採用試験という両方の性質があると考えられます。このうち採用試験という観点から、合格者数の決定に政策的要素が加味されることになります。
この点に関しては現行の年間3000人という目標を見直すよう求める総務省の
政策評価が出ています。また日弁連も年間1500人まで減らすよう提言しています。いずれも合格者数を抑制する方向に働くものです。
そこで合格者数が昨年の
2063人より増える可能性はかなり少なくなったと言っていいでしょう。

そうすると昨年より減る可能性が高いわけですが、司法試験委員会が今後、徐々に合格者を減らしていくというメッセージを伝えようとするならば、あえて2000人を切ってくると思います。そうなれば、これから毎年、合格者が減っていく流れが定着するといえるでしょう。

次に②について
24年度の短答式試験の合格率からみて、大学院のトップ校と肩を並べるか、それ以上になる可能性がかなり高いと思います。
私としては合格率だけでなく、本試験不合格者を含めた予備試験合格者の成績順位分布が見たいです。法務省が情報開示するか注目です。

予備合格者の本試験合格率が、今年の予備試験合格者数に影響するのは確実です。
予備合格者数の決定も本試験と同じく政策的要素が加味されますが、政治的には民主党の法曹養成制度検討PTが司法試験予備試験の合格率を飛躍的に高めるべきであるとの提言案をまとめました(
法務大臣会見より)。
また、本試験合格率が高くなれば「予備試験合格者に占める本試験合格者の割合と法科大学院修了者に占める本試験合格者の割合とを均衡させるとともに、予備試験合格者数が絞られることで実質的に予備試験受験者が法科大学院を修了する者と比べて、本試験受験の機会において不利に扱われることのないようにする」とする
閣議決定との整合性をとるため、予備合格者を大幅に増やさざるを得なくなるでしょう。
ただ、こうした政治的政策的な増員圧力にもかかわらず、
最大で200人程度までしか増えないのではないでしょうか。それほど法科大学院推進派の牙城は堅固だと思います。そのことは先に発足した「
法曹養成制度検討会議」のメンバーが、法務委員会での民主党側の国会答弁にもかかわらず、「法曹の養成に関するフォーラム」メンバーのほぼ横滑りになっていることからも明らかです。法曹養成制度改革において政治はほとんど無力です。

いずれにせよ、法務省の情報開示の仕方を含めて大きな関心を寄せています。

2012年8月30日 (木)

バックグラウンドの多様性は実現したのか

旧司法試験を受験し続けていた時に法科大学院制度導入の話が持ち上がり、実際に制度がスタートしました。

社会人で家族のいる私には、法科大学院経由で法曹を目指す選択肢はありませんでした。
まず、勤務時間が不規則でしたから夜間開講でも大学院に通うことはできません。
また、会社を辞めたら無給となり、法曹となって給与を稼げるまで最短でも4年近くかかりますが、それでは家族ともども生活できません。そもそも受験1回で合格できる保証もありませんから、私の身上で会社を辞めてローに行くのは、かなりハイリスクで、躊躇せざるを得ませんでした。

そこで旧司一本で受験を続けました。

新法曹養成制度において法科大学院は、社会人経験者など多様なバックグラウンドを有する人材を多数法曹に受け入れるようにすべきとされています。

でも私のように、ロー進学に二の足を踏む社会人は多いのではないかと思います。たしかに、いったんローに進んで順調に終了できれば、旧試験よりはるかに高い合格率で法曹への道が開けます。
でも、ローに進むまでの間口は、時間的・経済的に劣勢な環境に置かれている者に対し狭く閉じられています。

単純に言い換えると、入口は広くて出口が狭いのが旧司。
入口は狭いけど、出口は入口から、それほど狭くはならないのが新司。
果たしてどちらが多様な法曹の養成にふさわしいのでしょうか。

旧司から新司への移行により、合格者のバックグラウンドが多様になったのかどうか。その検証は必須だと思います。

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