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2012年9月11日 (火)

平成24年度の新司法試験の結果

「新司法試験の合格率25% 「年3000人目標」届かず」(日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1102C_R10C12A9000000/

「法務省は11日、法科大学院修了者が対象となる2012年の新司法試験で2102人が合格したと発表した。昨年より39人増えたものの、政府が02年に閣議決定した「10年ごろに年間合格者数3千人程度」との目標を今年も大幅に下回った」(記事より引用)

合格者数は昨年よりわずかですが、増えました。減る可能性が高いだろう、という私の予想は外れました。総務省の政策評価など、外部からの減員圧力にもかかわらず合格者数を維持したことは、法科大学院を中核とする法曹養成制度を絶対に維持していくという確固たる意思のあらわれだと思います。

一方、予備試験合格者の合格率は受験者ベースで68・2%となり、法科大学院トップの一橋の57・0%を上回りました。こちらは予想どおりでした。ただ、注目していた予備試験合格者の成績順位に関する資料は、残念ながら発表されませんでした。

予備試験組の合格率が、全体合格率の25%より圧倒的に高くなった結果、今年の予備試験合格者を去年より大幅に増やさなければ、閣議決定された規制改革推進のための3カ年計画(「予備試験合格者数について、事後的には、資格試験としての予備試験のあるべき運用にも配意しながら、予備試験合格者に占める本試験合格者の割合と法科大学院修了者に占める本試験合格者の割合とを均衡させるとともに、予備試験合格者数が絞られることで実質的に予備試験受験者が法科大学院を修了する者と比べて、本試験受験の機会において不利に扱われることのないようにする」)に反することになると思います。

一方、予備試験合格者参考情報をみると、
年齢別では20~24歳が合格者58人中30人を占めています。
この中に最年少21歳の合格者がいると思われます。
また、職業別では大学生が26人。
これらは、経済的事情等で法科大学院に進学できない者のための例外措置とする予備試験の趣旨に外れる結果、とみえなくもありません。もちろん個々には経済的事情があるかもしれませんが、「バイバス利用」と解釈されて予備試験合格者数を抑制する事情の一つに使われる可能性があります。

なお、有職者は計10人。大変な苦労をされたと思います。心から敬意を表したいです。

以上、取り急ぎ、雑ぱくに結果をみて今年の予備試験論文合格者数を占うと

予備試験組の高い合格率→プラスに働く要素
若年層、大学生の多さ→マイナスに働く要素

と考えることができそうです。

去年の123人より増えるのは間違いないと思いますが、どれくらい増えるか、現時点で予測は難しいです。

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