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2012年10月 9日 (火)

バックグラウンドの多様性の検証(出口編)

以前のエントリー「バックグラウンドの多様性の検証(入口編)」で、社会人経験者など多様なバックグラウンドを有する人材を多数法曹に受け入れる、とする法科大学院の理念が実現しているのかどうかを、法曹を目指す人について検証しました。その結果、ロー制度より旧司の方がこの理念に適っていた、という、私なりの結論を出しました。
ただ、旧制度より新制度の方が、最終的に産み出される法曹の卵の多様性に満ちていれば、ローの理念がある程度は
実現しているといえそうです。そこで、今度は、いわば「出口」の多様性の検証を試みました。いくら元テレビアナウンサーなどが個別にクローズアップされても、全体のデータを検証しなければ、本当のところは分かりません。

ネット上では検証に役立つ資料を探索できなかったので、関係機関へ各種の情報公開請求を試みました。

しかし、私が求めた資料は、いずれも「存在しない」という理由で、出てきませんでした。

したがって、表題については「検証できなかった」というのが結論です。

たとえば、司法行政当局としての最高裁に開示を求めたのは次のような文書です。

1・新60~新65まで各期の司法修習生について、法科大学院入学前の職業別人数が分かる文書
2・現行60~現行65まで各期の司法修習生について、修習前の職業別人数が分かる文書
※上記請求文書中「職業別人数が分かる文書」とは、平成23年度司法試験予備試験口述試験(最終)結果として、法務省がホームページで公表している「参考情報」中、「職業別」の人数をまとめた表と同種のものをいう。ただし、職業として掲げる項目が上述の表と同じでなくても構わない。

法務省に請求したのは以下の文書です。

1・平成18~23の各年度に実施した旧司法試験で合格した者の職業別人数が分かる文書
2・平成18~23の各年度に実施した新司法試験で合格した者について、法科大学院入学前の職業別人数が分かる文書
3・新60~新65まで各期の司法修習生について、法科大学院入学前の職業別人数が分かる文書
4・平成24年度司法試験において、予備試験合格資格に基づく受験者(司法試験不合格者を含む)の成績順位が分かる文書
(※注記は最高裁請求と同じなので省略)

行政当局や各種の第三者委員会・会議が、新法曹養成制度の推進と並行して、検証もきちんと進めているならば、当然に存在するデータだと思いましたが・・・。

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コメント

逆に言えば、ちゃんとしたデータが備えられていない時点で、
「多様な人材」などというのが単なる欺瞞にすぎないと、きわ
めて強く推認されるところですね。

LSマンセー論の特徴は、時々出てくるセンセーショナルな人
を取り上げて「ほうらこれがLSの成果だ」ということです。

そういう単発の話は特異な話かもしれないですから、信じち
ゃ駄目だし、そういう話を持ちだして「ほうらこの制度いいだ
ろう」なんてのは、悪徳商法の典型的勧誘方法ですから。

弁護士HARRIER先生、コメントありがとうございます。
社会人経験者で新司法試験に合格された方を個人的に複数知っています。なので、新制度は「入口」では絞られているものの、「出口」(司法修習への入口)では旧制度より多様性に満ちている可能性は否定できないと思い、客観的データを集めようと思ったのです。が、欲しかったデータは出てきませんでした。今から思えば、新制度に有利なデータは、各種第三者委員会・検討会議の資料として事務当局(関係省庁)から、求めもしないのに勝手に出てくるんだと思います。

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