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2013年11月

2013年11月23日 (土)

民の声 聴かぬのか パブコメ 反対が77%(朝日新聞)

「民の声 聴かぬのか パブコメ 反対が77%」(23日付朝日新聞朝刊紙面より)
http://www.asahi.com/articles/TKY201311220814.html

 与党が今国会での成立をめざす特定秘密保護法案。この状況を不信と憤りの思いで見つめる人たちがいる。政府が法案提出前に実施したパブリックコメント(意見募集)で異を唱えた市民だ。8割近くに達した反対意見を無視する動きに、識者から「あまりに乱暴だ」との声が上がる。

朝、新聞を開いて「おおっ!」と見出しに目を止めましたが、秘密法保護法案の話でした・・・。

法曹養成制度に関するパブリックコメントでは、給費制復活意見が90%超、貸与制反対を含めると95%に達しました。
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-084c.html
また、現行法科大学院制度に反対する意見が80%に達しました。
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/80-ded3.html

しかし、いずれの声も無視されました。

これについて朝日新聞は「民の声、聴かぬのか」と問わないんですか?
今後も「民の声」とは反対に現行法曹養成制度を推進する社説を展開するのですか?
ある政策について多数の「民の声」を振りかざす一方、別の政策では多数の「民の声」を無視するのはなぜですか?別の政策は自らの業務の利害に直結しないからですか?

こういう“ご都合主義”がマスコミ不審を増大させているんだと思います。法案修正協議で与党に擦り寄った野党を批判する資格はないでしょう。

2013年11月22日 (金)

司法修習の無給化に批判(中日新聞)

司法修習の無給化に批判 奨学金、貸与金が負担(中日新聞)
http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2013112202000004.html

記事のジャンルが「政治」「社会」ではなく、「暮らし」というところがシブいです。
修習生本人の生活苦のみならず、弁護士を利用する国民生活一般への影響も問題にする視点が垣間見えます。

もうすぐ67期修習が始まりますが、辞退者(率)はどれくらいになるでしょうか。

※参考ブログ
66期司法修習生の採用者数と貸与申請状況(Schulze BLOG)

http://blog.livedoor.jp/schulze/archives/51999530.html

2013年11月15日 (金)

【速報】パブコメ全文が公開されました

法曹養成制度検討会議のパブリックコメント全文が法務省により公開されました。

掲載ページ(中段の【パブリックコメント】の項参照)
http://www.moj.go.jp/housei/shihouseido/housei10_00001.html

法曹養成に関する多様な意見を広く共有できるようになったこと、会議の委員および最終とりまとめが、民意ともいえるパブコメ意見をどれほど反映したのか、しなかったのかが検証可能な状態になったことを歓迎したいと思います。

通し番号だけをみると3,131番まであり、当初発表の3,119よりは多いようです。

なお、法務省が全文公開に方針転換した背景には、複数の情報公開請求だけでなく和田吉弘先生による法務省への強力な働きかけがあったことをのちに知りました。期せずして、法曹養成を憂う有志と、和田先生との連係プレーがあったことを報告させていただきます(でもやっぱり和田先生のお力が一番大きかったでしょうね)。

また、法務省も真摯な対応をしていただいたと思います(特定秘密保護法案のパブコメでは内閣官房(?)が詳細の公表を拒んでいるみたいですから)。

※参考
全面公開の経緯を記したエントリー
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/post-6459.html
パブコメ集計の速報値は以下のエントリーに掲載
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-084c.html
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/80-ded3.html

2013年11月10日 (日)

「胸アツ」な一日

昨日はブログ「非修小役人ブログ(仮)」の管理人さんが主催してくださったオフ会に参加してきました。幹事の労を引き受けていただいたmatatabifurafuraさんはじめ、参加者の方々には大変有意義な時間をつくっていただきありがとうございました。

今年や前年の予備試験に見事合格されこれから本試験を目指す方、働きながら苦学の末に予備・本試験の難関を突破して67期修習に進む方、社会人として働きながら予備試験に挑戦している方、奨学金に頼りながらロー非修で法曹を目指している方・・・etc
私がお話を聴かせていただいた方たちは皆、現行制度下で法曹を目指すには、決して恵まれた環境にあるとはいえない方々だ思います。
それでも、時に悩みながら、前向きに目標をつかもうと模索している姿勢に心を打たれました。法曹になり損ねている私が言うのも何ですが、決して恵まれた環境にない方々を微力ながら、なんとか応援したい、という思いを強くした次第です。
schulzeさんが紹介してくださっていますが、地方在住や社会人で孤独に勉強されている方は、一度、ネット上のコミュニティをのぞいてみてください。

ところで昨日は仕事を終えてオフ会に参加する前にちょっと時間が空いたので、東大応援部の「淡青祭」を途中まで見てきました。
若者が大学生活のほぼすべてをかけて一つのことに取り組み、その成果を集大成として大勢の人の前で披露する―。その真剣さ、ひたむきさに胸が熱くなりました。

昨日は、いい意味で「胸アツ」な一日でした。

2013年11月 8日 (金)

「経済的理由」「経済的事情」って何?

司法試験「抜け道」鮮明に…予備試験で合格者増(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131107-OYT1T01105.htm?from=ylist

(略)発表では、合格者のうち法科大学院生は164人(昨年61人)、現役大学生は107人(同69人)で、現役学生が8割近くを占めた。同試験は経済的理由などから法科大学院に通えない人を想定して導入されたが、現役学生が法科大学院での勉強を省略するための「抜け道」となっている実態が改めて浮かび上がった。(略)

相変わらず「抜け道」扱いですかい。
他の報道も現役学生の合格者割合が高いことを問題視している論調が目立ちます。

司法「予備試験」の在り方を議論へ(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131108/k10015893891000.html
司法試験、予備試験351人合格 現役学生が7割超(日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG0704B_X01C13A1CR8000/

「抜け道」論を唱える人は、何をもって「経済的理由」「経済的事情」の有無を判断するんでしょう。例えば以下のケースは「経済的理由」「経済的事情」はあるんでしょうか、ないんでしょうか。

・数百万円の手持ちの金があるけど、修習時の生活費として使うために蓄えておきたいというロー生や大学生
・法科大学院に1年目まで通う学費は何とか捻出できたけど2年目以降は捻出する見込みがないロー生
・親に資力があるが、法曹に進むことに親が反対しているので、ロー進学の学費を出してもらえない大学生
・親に資力があるが、親の老後の生活資金を慮って、親からロー進学の資金援助を受けたくないと考えている親思いの大学生
・親または自分に蓄えがあるが、それはマイホーム購入や留学等、将来的な明確な使途が決まっている、あるいは、将来の不測の事態への備えとして貯蓄しておきたいと考えているロー生や学生

特に「抜け道」論者に尋ねてみたいのは

・奨学金を借りなければローに通う費用が捻出できないロー生

議論のあるところかもしれませんが、私の感覚では、借金をしなければローに通えないという事情は、当然「経済的理由(事情)」があると思います。そうだとすると、ほとんどのロー生は予備ルートを選択したとしても「抜け道」には当たらないことになるでしょう。

ロー生・大学生の合格者が多いから「経済的理由」「経済的事情」がない学生の「抜け道」になっているという評価は、あまりに短絡的な決めつけです。また、学生に袖にされている法科大学院の方に問題があるのではないか、そもそも司法改革の理念が間違っていたのではないか、といった多角的視点が完全に欠落しています。これではジャーナリズムとしての質も問われかねないでしょう。

※参考
司法試験予備試験合格者が351人 法科大学院は崩壊へ(弁護士 猪野 亨のブログ)
http://inotoru.blog.fc2.com/blog-entry-886.html

2013年11月 1日 (金)

“エリート”云々を語れるうちが華

法曹養成 何のための予備試験か(中日新聞社説)
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2013110102000095.html

最終合格発表前にこういう論説が出るのもどうか思い、少しだけですが、触れます。

本来は社会人らを想定した予備試験が、現役学生の“特急コース”になっているのだ。放置すれば、大学院制度が空洞化する。

なぜ空洞化する“大学院制度”の方に問題があると考えないのでしょうか。

大学生が四十人、法科大学院生が三十四人にのぼることだ。合わせると、七十四人である。全員が経済的に困窮しているとは限らない。むしろ、法科大学院を経ないで、司法試験に合格する“特急コース”と化しているとみられている。

予備組の現役学生合格者の「全員が困窮しているとは限らない」と言うだけでは、“多くは経済的に困窮している”可能性をまったく排除していません。
なのに経済的事情の検証もないまま、なぜ「“特急コース化”している」とか、その後の記述の「本来の予備試験の趣旨どおりに運用されているとは言い難い」「『経済的事情』の約束事が空文化している」という断定につながるのか。論理が飛躍しています。

“エリート”の選別に予備試験が使われる現状は、新制度の逸脱ではないだろうか。

予備試験が制限されたらエリート候補者はそもそも司法試験なんか目指さなくなります。その結果、司法試験合格はもはやエリート云々を語られる資格ではなくなるでしょう。

もしかして、それが司法制度改革の本当の狙いなのかな。

※参考
予備試験受験制限の末路(拙稿)
http://ittyouryoukai.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-ed67.html

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