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2014年7月20日 (日)

法科大学院教育の意義を「政府として」発信するらしい

既に黒猫先生がブログで取り上げていますが、法科大学院教育の意義を発信するための広報活動 (案)という資料を見たとき、私も「こんなパンフの作成は税金の無駄遣いだろう」と思いました。

もしかしてロー推進派の「ガス抜き」のための企画かもしれませんが、それにしてはコストがかかりすぎます。

予備試験という別の公的な制度があるのに、民間学校法人を含む独立法人が運営するロー教育の重要性・意義をことさら周知させようとするのは「広報」ではなく「広告」に近いものがあると思います。そのような民間事業に関わる“宣伝”めいたものを政府として行うことには、たとえ法科大学院を中核とする法曹養成が政府方針だとしても、少々違和感があります。

もし、このような趣旨のパンフを公費を使って政府として作るとしも

・予備試験という狭き門ながら経済的リスクの低い別ルートがあること
・パンフが紹介する“実務に役立っている”というロー教育の効果には個人差があること。また、効果の有無や程度は予備試験受験のための自学自習や予備校教育と比較したものではないこと
・ローの学費が2~3年間で多額に上ること
・全体の3割強、未修者に限れば4割強は標準修業年限で修了できないこと
・ローを修了しても司法試験に合格できるのは毎年4人に1人程度であること
・司法試験に合格しても修習で1年間は無収入を余儀なくされること
・司法修習を修了しても法曹になれる保障がないこと

をパンフに併記しなければ“国家「的」詐欺”という揶揄を超えて“国家「による」詐欺”そのものになってしまうかもしれません。

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コメント

貴殿のお望みの通り、予備試験の制限はあり得ないでしょう。
となると、予備試験合格者のほとんどを法科大学院関係者が占めること、
そして、法科大学院では予備試験対策を充分におこなっており、
法科大学院と関係なく予備試験に挑戦することは、経済的にも時間的にも
極めてリスクが高いことを、併記する必要があります。

あえてブログ主を皮肉っているのでしょうが、「法科大学院では予備試験対策を充分におこなっており、」?法科大学院では予備試験はいらないと提言までしておいて、予備試験対策をやっているのですよね。。
自己矛盾に満ち満ちていませんか。

「法科大学院と関係なく予備試験に挑戦することは、経済的にも時間的にも極めてリスクが高いこと」
誰のせいで将来の法曹予備軍が無駄な時間をかけて経済的時間的リスクを背負なくてはいけなくなったか法科大学院側のほうでもっと考えるべきでしょう。

予備試験のような正当な試験を経ていることは市場において高い評価に値することは、いわゆる大手事務所においてのロー卒ではない弁護士の争奪戦からも見て取れるのですから、予備試験のリスク?など、強調するのはおかしくはないでしょうか。

将来の有望な人材が、正当な評価を受けうるための選択として予備試験を受験をすることをリスクと称して、ローにとどまらせようとするのはあくどいんじゃないでしょうか。。

ロー卒ではどんぐりの背比べにしかならないのですから(東大もごろごろいて試験らしい試験を受けたわけでもなくあまり参考にならない)、人よりきらりと光るものを見せたければ、予備試験合格でロー中退(もちろん予備試験ストレート合格はさらに別格)は単なる司法試験の合格にはないアドバンテージを得るしかないでしょうしね。

ロー卒ではどんぐりの背比べにしかならないのですから(東大もごろごろいて試験らしい試験を受けたわけでもなくあまり参考にならない)、人よりきらりと光るものを見せたければ、予備試験合格でロー中退(もちろん予備試験ストレート合格はさらに別格)「といった」単なる司法試験の合格にはないアドバンテージを得るしかないでしょうしね。

独立行政法人による資格商法詐欺も末期的と思いましたが、国が資格商法詐欺ですか。
終わりましたな。

「法科大学院では予備試験対策を充分におこなって」いるという類いの話を良く耳にしますが、これって本当なんでしょうか?。具体的な話(たとえば教員が特別にゼミを開催しているとか、予備過去問を題材に授業がなされているとか)をとんと聞かないので疑問に思っています。学部でもせいぜい学内施設を使った法学サークルの自主ゼミを容認するとか、宣伝パンフに予備合格者を載せるといったレベルにとどまっているのに。
仮に、法科大学院で予備試験対策をしているとしても、予備校による試験対策よりはるかに劣ると思います。教員のほとんどが司法試験合格者ではなく、最終目標である司法試験対策も満足にできないわけですから(上位ローは分かりませんが)。
そうだとすると、合格可能性に関してローに行かない予備受験生の方がリスクが高いということはないと思います。
現在、予備試験最終合格者、短答合格者にロー生、学部生が多いのは制度の問題ではなく、試験問題の内容・質とそれに対応する技術・能力の問題だと思っています。

法科大学院で行われていると自称している予備試験対策とは、おそらく主に要件事実、事実認定を中心とする実務基礎など旧試験で問われなかった事項だと思われます。

新試験が始まってまだ10年で、しかも新試験の方は実体法も確かでない人が大勢いる中で合格者2000人、要件事実等がかなり曖昧でも合格できたため、予備校は上記事項の対策がまだ甘いです。
だから、自分達だけが予備試験対策ができると思っているのでしょう。

ただ、予備試験の過去問も3年溜まって、また、新試験開始から10年で実務基礎系の書籍もだいぶ充実してきているので、予備校の実務基礎対策ももっとしっかりしてくるでしょう。

これは余談ですが、私が「法科大学院の予備試験対策」として一番懸念しているのは、一種の問題漏洩です。
これは本試験の話ですが、実際、ある上位ロー卒の人から、本試験に出題された判例(百選には載っているが誰もがしっかり押さえるような判例ではない)をローの授業でやり、判例の射程までしっかり解説されたと聞きました。
同じようなことは予備試験でも十分あり得ると思っています。
なんせ教員も自分達の生活が掛かってますから

予備試験合格者様

>私が「法科大学院の予備試験対策」として一番懸念しているのは、
>一種の問題漏洩です。

この点については、きわめて重大な関心があります。
もし何か具体的な事実や懸念事案をご存知でしたら、ぜひ教えてください。

新司法試験でも慶應で問題がありましたが、たしかに予備試験でも同様の問題が起きうる構造にあるように思います。
当然、法科大学院側でも対策を採っているはずでしょうし、採っていなければおかしいことですから、外野からの邪推であることを祈りたいです。
しかし、もしこの問題が繰り返されるようなら、試験の信頼性・正統性は地に落ちるでしょうし、大学に対する不信感は決定的になるでしょう。

よろしければ、北海学園大学法科大学院のHPでニューズレターとやらをご笑覧ください。
これから、法科大学院の意義や法曹の魅力を説明し浸透させることによって、志願者を取り戻すと宣言しています。来年の入学者は、50人くらい(今年度3人)に跳ね上がるかもしれません。期待していてください。

北海学園大学法科大学院のニューズレターは別エントリーで(ごく軽くですが)取り上げます。
情報提供ありがとうございましたm(_ _)m

schulze様

以下、全て本試験の話です。

ある上位ローでは、試験前の特別講義か何かである要件事実の解説がされ、それがその年の試験に出題されたと聞きました。
しかし、その要件事実も真面目に勉強していれば一応押さえておくべきレベルのもので、講義でその要件事実だけをピンポイントに解説したのか、多く解説した中の一つなのか、出題されると分かったが授業で取り上げてなかったため、慌て特別講義をしたのかどうかも分かりません。だから、「一種の」問題漏洩、グレーゾーンかなということです。

一方、ロー生側も「一種の問題漏洩」を期待し、必死で山当てをしています。
上位ローでは、学部時代の友人を通じて各大学院の定期試験の問題のコピーが流通しているそうです。その問題を皆で解いてゼミをしているとか。
集める問題は当然上位ローのもの。出題者自身が作っていますから。

このような教員と学生の持ちつ持たれつの雰囲気の中で、生き残り策としての「法科大学院の予備試験対策」とか言われると、あくまで授業の一環という形を取って出題事項を重点的に教えるのではないか、それこそ予備校には絶対できない「法科大学院の予備試験対策」なのではないか、というのが私の懸念です。

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