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2014年11月28日 (金)

予備試験合格者数を絞ることが本当にローの利になるのか

平成26年の司法試験予備試験最終合格者数が、前年とほぼ横ばいの356人にとどまったことは、日頃、予備試験受験生、とくに社会人受験生を応援している者にとっては大変残念でした。
http://www.moj.go.jp/content/001128458.pdf

合格者数が大きく増えなかった理由は定かではありません。考査委員がロー修了程度の学力を絶対評価として純粋に判断したからかもしれませんし、試験会場や採点態勢の制約によるものかもしれません。

ただ、結果として、予備試験を目の敵にするロー推進派の要望に沿ったものになったとは言えると思います。ロー推進派は予備試験の受験制限など「入口規制」のほかに、合格者数の抑制という「出口規制」も求めているからです。

○6法科大学院による「司法試験予備試験制度に関する緊急の提言」
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/hoso_kaikaku/dai9/siryou8_6.pdf
「~予備試験の合格者数がさらに拡大することのないよう運用されることが肝要~」
○法科大学院協会による「予備試験のあり方に関する意見書」

http://lskyokai.jp/press/press14.pdf
「~予備試験の合格者数を制限することによって、予備試験が法科大学院制度に及ぼす悪影響をできるだけ小さくすることが不可欠~」

ですから今年、合格者数を抑えた理由として、こうした提言や意見を汲んで、現行法曹養成制度の理念維持を優先した可能性も十分にあり得ると思います。

ただ、予備試験の「出口」規制が本当にローを利することになるかは疑問です。

予備試験ルートが法科大学院ルートより受験生に評価される理由として
(1)経済的コストの節約
(2)時間的コスト節約の可能性(あくまで「可能性」にすぎない点に注意)
(3)本試験合格率の高さ
(4)市場の評価の高さ
などが考えられると思います。

このうち(2)の点は、予備試験合格者数を絞ることで評価を下げることは可能と思います。検討されている飛び級制度と相まってローの利になる効果はある程度、期待できるかもしれません。
でも、合格者数を絞れば(3)と(4)の評価はむしろ上がっていくか、少なくとも維持はされていきます。予備合格者数抑制はトータルに考えれば、ロー推進派にとって痛し痒しの一面は否定できません。

結局は時間と費用に見合う教育の質で勝負しなければ、ロー志願者を呼び戻すことはできないでしょう。
それなのに「時間とコストを必要とするルートを回避する方法が認められているのであれば、大学生や法科大学院生がその方法を選択して、予備試験を受験することは避けがたく、」(前記意見書)なんて言って、質での勝負を放棄していては、志願者の回復は到底、見込めないでしょう。

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