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2015年8月 1日 (土)

今も心に響く和田委員意見書

法曹養成制度検討会議第15回(平成25年6月19日開催)提出資料
和田委員意見書「今後に向けての意見」

http://www.moj.go.jp/content/000111847.pdf

 今回のパブリックコメント手続については、形ばかりのものであったとの批判は当然ありうると思う。ただ、この場を借りて、「中間的取りまとめ」の内容に批判的なパブリックコメントを提出された方々に申し上げたいのは、本検討会議が上記の「意見の概要」のような形でのまとめにせざるを得なかったこと自体が一定の意味を持つ、ということである。心ある政治家や、次の検討体制における心あるメンバーは、今回のパブリックコメントの意味を正しく理解するであろうし、また、おそらく、事務局の方々ないし法務省幹部の方々も、「中間的取りまとめ」の内容に対してこれほど多数の批判的な意見が寄せられたことに改めて衝撃を受けているように私には思われる。私は、本検討会議では残念ながら力及ばず、最終的な取りまとめの内容にはほとんど寄与することができないことになりそうであるが、他方で、法曹志願者の激減等という厳しい現実を前にして、抜本的な改革のための歯車は確実に動き始めたようにも感じている。
 今回のパブリックコメント手続には無気力感を感じている方も多いと思う。それも無理からぬこととは思うが、
現実を変えていくためには、できればその無気力感を引きずることなく今後も意見表明の意思を持ち続けてほしい、と切に願う。
 最後に、改めてコメントさせていただければ、良い法曹養成をするためには、良い人材を集めて良い教育をする必要があるが、現在はその2点ともうまくいっていない状態にある。法科大学院の不人気は広がりを見せ、法学部への進学希望者さえも減っているようである。とくに、
法曹志願者の激減という現実は、法科大学院制度を破綻させるのに十分なものであるが、それによって司法を破綻させてはならないのであり、我が国の司法をこそ守るために、法科大学院制度を含めて法曹養成制度を本当に抜本的に見直さなければならないのである。私自身も、これからも謙虚に考えながら、種々の形で引き続き意見を表明していきたいと考えている次第である。

法曹養成制度検討会議で現行制度の見直し向けて孤軍奮闘された和田吉弘先生が、最終盤の会議に提出された意見書です。
内容は会議の他の委員に向けたものというよりは、パブリック・コメントで給費制復活などの意見を寄せたわれわれ市民に向けたメッセージのようでもあります。

それから2年。「次の検討体制における心あるメンバー」は現れませんでした。「歯車」は前に動いている分野もある一方で、後退した分野もあるような。最後の段落に記された当時の現状の指摘と警鐘が現在でも通じるのは、法曹養成の危機的状況が2年前から改善されていないためでしょう。

だからこそ「現実を変えていくためには、できればその無気力感を引きずることなく今後も意見表明の意思を持ち続けてほしい、と切に願う。」という呼びかけが今も心に響きます。

私はこれからも、この呼びかけに応えることができるかな・・・

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